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右肩が上がらず、病院やマッサージに行っても治らない(50歳男性)

執筆者の写真: 庭野 祥庭野 祥

更新日:2021年7月31日



1年以上前になりますがトレーニング中にハードな腕立て伏せをした事がきっかけで、それから腕を上げると痛むようになった気がします。徐々に状態は悪くなっており、最近では夜寝るときにも姿勢によっては痛みが出てしまい、眠れない時があります。病院でレントゲンの検査をしてもらっても特に異常は見つからず、湿布などをもらうだけなので通院を止めました。また鍼灸やマッサージなどにも行ってみましたが、やはり改善は見られませんでした。痛みは慢性化しておりほとんど諦めかけています。




Cさんの主な症状

1.右の肩を80度ほど横に上げそこから

腕を後ろに引くと肩の前面に鋭い

痛みが出る



施術後の経過

この患者さんは、肩甲骨の上にある小さな筋肉群に強い張りと、そこを押した時に肩の前面にジンジンするような痛みがありました。その筋肉が硬くなって痛みを発するために、肩全体が動きづらくなっており、その他の広い範囲の筋肉群にも張りが出てしまっていました。


初回の治療では、まだ動かす時の痛みが強かったので、肩を動かさずに肩に力を入れる方法で筋肉を緩め、徐々に痛みのある方向へ動かしていきました。時間はかかりましたが、40分の治療後には80度までしか上がらなかった肩は、180度まで痛みなく上がるようになりました。自宅で出来るリハビリの体操を2種類指導して初回の治療を終了しました。


2回目の治療(7日後)には問題なく腕をあげられるようになっていましたが、腕を腰に回す(後ろ手にする)運動で痛みが残るようでしたので、初回と同様の治療を行い、肩の可動域をひろげていきました。この時点で肩甲骨の上にある筋肉の強い痛みは半減していました。


現在は10回目の治療を終え、徐々に好きだったゴルフの練習に復帰できるようになってきています。



担当からのコメント

この患者さんのように、痛みのある状態が長期間になってしまうと筋肉が硬く痛いので動かさなくなります。また動かさない事で硬く痛くなる、という悪循環により本来痛んでいる部分だけでなく、その周囲の筋肉まで動かせなくなってしまう事がよくあります。


今回の治療で使用した、関節を動かさずに筋肉に力を入れたり抜いたりしながら徐々に筋肉を緩ませていく治療方は、このような運動時痛が強い方にとても有効です。

また治療だけでなく、ご自宅で少しずつ運動して頂く事が重要になるので運動の仕方、頻度などしっかりとアドバイスさせて頂きました。患者さんが積極的に治療に参加なさってくださったので、改善するスピードはかなり早かったと思います。


慢性的な首・肩こりにオススメする簡単セルフケア▼


首肩こりに良く効く3つのストレッチをご紹介します。


今回の症例でも患者さんにご指導させて頂いたものです。ぜひお試しください。

1. 胸の前側のストレッチ 腕を動かすときは必ずと言っていいほど、この筋肉に力が入っています。鎖骨の下にある胸の筋肉を押し続けながら、腕もグルグル回しましょう。


2. 脇の下のストレッチ 使っていなそうで、実はとても負担をかけている筋肉。肩を下からサポートしています。指を組んだら、伸びをして、そのまま体を傾けましょう。


3. 首の前側のストレッチ ここはかなり重要です。みなさん首の後ろや肩、背中など痛みを背面に感じることが多いと思いますが、この首の前側の筋肉。相当疲れています。

ここを楽にすることが首や肩こりを改善するための近道です。鎖骨を手で軽く押させて、そのまま顔を天井に向けます。そして右、左とゆっくりと首を動かします。




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